■C×T考察 ~ 工作機械の性能を活かす為の加工テクニック
工作機械の性能は年々進化し、最新の工作機械で作られるワークの加工精度は高いレベルに達しています。ワークの加工精度(誤差)は、工作機械の性能が決定すると思われていますが、筆者は、最新の工作機械の精度がワーク精度に及ぼす影響は、±1㎛程度とみています。進化した汎用のマシニングセンタを、技術者が正しく操作・段取りをおこなえば、5軸加工機械で加工誤差±0.002mm以内のワークを作ることは可能です。
しかし、各製造現場では、レベルに差があるのが現実です。そこでK.Saitoは、以下の様な誤差要因に関する考察方法を提案致します。
W(ワークの加工総合誤差)=C(工場環境誤差+MC誤差)× T(テクニック誤差)
*テクニック誤差(T):ワーク特性毎のTool段取り技術+加工技術+固定段取り技術
Cループ領域とT領域の関係